とある会社の物語 第1話

皆さま、おはようございます。保育園、幼稚園写真のふぉとすてっぷ、代表の嶋です。

小説『とある会社の物語』の連載が今日から始まります。(笑´∀`) 連載といっても毎日ではなく不定期です。

とある会社の物語 第1話

川崎市多摩区のある町に「スッテプ株式会社」という会社があった。従業員14名の小さな会社だが、幼稚園や保育園に向けた写真サービスを行っている会社だという。この会社のワンマン社長、嶋雅 明(しまが あきら)は、従業員の反対を押し切って、一つの制度を作った。それは「消費負担」という制度だ。「消費負担」とは、従業員が業務中および休憩中に消費する会社の備品、光熱費等に対して、従業員が費用の一部を負担するというものだ。「会社のために働いているのだから、それらの費用は全額会社が負担するのが当然」という反対の声はあったが、「たったの3%。100円の消費でたったの3円なのだから、会社の未来のために是非協力して欲しい」と、嶋雅が強引に押し切ったのだった。

そんな「消費負担」だが・・・。制度が始まってしまえば従業員も何となく慣れてきて、これで会社の役に立っているならと、制度を理解する雰囲気が徐々に生まれてくる。そうなると、やり手の嶋雅のこと、「会社の財政事情が芳しくないので、消費負担率を5%にする。」と言い出す始末。当然、反対の声があがったが、「会社の借金はふくれるばかり。このままではもたない。」と言われると、人がいいスッテプの従業員は、「5%くらい我慢しよう」ということになってしまうのだった。

そして現在。スッテプの「消費負担率」は「8%」だ。これも破綻寸前と言われる会社の福利厚生制度を将来にわたって維持するためには、本来は10%にする必要があるという。いきなり倍になるのは厳しいだろうから、第1段階の8%を経て、景気の動向や会社の経営状況を考慮しながら、いずれは10%に移行していくと。さらに8%への消費負担増加分は福利厚生制度を維持するために使うのだから理解して欲しいという説明だった。

それでも社長と従業員との交渉は難航した。最終的には嶋雅の妻で専務の順(じゅん)が社長と従業員の間にはいり、10%に移行する際には従業員の負担軽減のため「軽減負担率を導入」することを確約させたことで、何とか交渉を終結させることができたのだった。

消費負担を10%にあげるのは2017年4月を予定している。「給料があがらないのに消費負担ばかりがあがってはやっていられない」という従業員の不満をよそに、従業員の耳に届くのは、社長と専務が日々軽減負担率を適用する項目を話し合っているという報告ばかり。今回は専務が強気で、軽減負担率の適用項目を少なくしたい社長に対して、もっと適用項目を増やさなければダメだと迫っているらしい。

「軽減」という響きから、従業員に何となく期待感を抱かせている「軽減負担率」だが、果たしてその内容はいかなるものだろうか?

(第2話へつづく)