皆さま、おはようございます。保育園、幼稚園写真のふぉとすてっぷ、代表の嶋です。
この週末に録画しておいたNHK『プロフェッショナル』を見たのですが、今回の主役は人間ではなく競走馬のオグリキャップでした。競馬をしない私でもオグリキャップのことは知っています。とても強く人気のある馬だということはわかっていましたが、番組を見て「へ~、そうだったのか」という新鮮な感動があったので、私のように競馬に詳しくない方のためにNHKのホームページから番組の内容を抜粋しておきます。
格差を超えて、走れ
競走馬は、優秀な戦績を残している血統から生まれているかどうかで、その価値は大きく左右される。血統が良ければ、取引額も高く、大きな期待が寄せられる。一方、血統が悪ければ、・・・いうまでもない。競走馬は、血統が圧倒的にものを言う、厳しい“格差社会”で生きている。オグリキャップは、父親の競走成績が優れていなかったため、“二流の血統”と評価されていた。そのため、30年前、岐阜の笠松競馬場でデビューしたとき、活躍を期待する人は、ほとんどいなかった。
しかし、馬主の小栗孝一は、オグリキャップに自分の人生を重ね合わせ、期待を寄せていた。貧しい家庭に生まれ、幼くして叔母の家に養子に出された孝一。「恵まれない環境に負けてたまるか」と、自ら事業を興し、ガスバーナーの製造販売などで成功した。馬主となった孝一は、たとえ血統が良くなくても、きゅう舎を毎日訪ねるなど、家族の一員として馬に愛情を注いだ。馬に託した願いはただひとつ。「“血統”という格差を乗り越えて、走ってほしい」
"負けたくない”という意地
オグリキャップの可能性にいち早く気付いたのが、笠松競馬時代の調教師だった鷲見昌勇だった。鷲見は、調教でオグリキャップが全速力で走ったとき、速い馬によく見られる「重心の低い走り」を見せたことに注目。その才能を開花させるため、頻繁にレースに出走させて鍛える地方競馬ならではのトレーニングを課した。競走馬は、レースが続くと疲れから食欲が落ち、体重が落ちる場合が多いが、オグリキャップは、逆に体重が20キログラムも増えるタフさを見せた。
さらにオグリキャップは、勝負に対する強いこだわりを持っているかのようだった。笠松競馬時代に主戦騎手を務めていた安藤勝己は、オグリキャップに、闘志や意地を感じ取った。
「オグリキャップは、歯を食いしばって、あごを出して走る根性を持っていた馬。自分を持っていたし、“負けたくない”という意地があった」(騎手 安藤勝己)
デビューから8か月で、12戦10勝と破竹の快進撃を続けたオグリキャップ。馬主の小栗孝一のもとには、中央競馬への移籍話が持ちかけられた。孝一は、悩んだ末、「さらなる活躍をしてほしい」と、手放すことを決めた。オグリキャップは、中央競馬に移籍した後も連勝を重ね、圧倒的な強さを見せつけた。
ONとOFF
関係者の証言によると、オグリキャップは、調教やレースでのONの状態と、きゅう舎で過ごすときと気持ちの切り替えがはっきりしていたという。
「エサをよく食べたし、きゅう舎ではおとなしかった」(調教師 鷲見昌勇)
「調教を終わって馬房に入ると、疲れを取るために必ず寝返りを打っていた」(調教師 瀬戸口勉)
しかし、ひとたび、レースに向けての調教が始まれば、気合いが入った。レース当日のパドックでも、自分から前へ前へと進み、やる気をみなぎらせた。さらに、ゲートに入る前には、必ず見せたのが、ぶるぶるっと身を震わす“武者震い“だった。調教師の瀬戸口勉は、気合いを入れるために、このしぐさをしていたのではないかと考えている。
頑張るときは頑張り、休むときは、しっかりリラックスして休養を取る。このメリハリこそが、オグリキャップの仕事の流儀だった。
いつも通り、淡々と
最大のライバルとしてオグリキャップの前に立ちふさがったのが、同じあし毛のタマモクロス。中央競馬に移籍した後、初めて敗れた相手だった。「打倒タマモクロス」を掲げ、オグリキャップのあん上を任されたのが、名手・岡部幸雄。オグリキャップと岡部は、昭和63年有馬記念で、タマモクロスを破って優勝。地方競馬でデビューしたオグリキャップが、ついに日本の頂点に立った瞬間だった。岡部は、オグリキャップの“仕事の流儀”について、こう語った。
「心がぶれず、安定している。普通、ビッグレースになると、人馬ともに興奮して、心臓がバクバクになる。でも、オグリキャップは興奮しているが、いっさい表に出さない。いつも通り、淡々と仕事をするという何千頭に1頭のタイプ」
伝説のラストラン
平成2年秋、オグリキャップは突然、惨敗を重ねた。天皇賞秋6着。ジャパンカップ11着。関係者は、有馬記念を最後に引退することを決めた。しかし、復活をあきらめていなかったのが、地方競馬時代の馬主・小栗孝一だった。孝一は、有馬記念の前、家族に「これでは、終わらない」とつぶやいた。
引退レースを託されたのが、天才騎手・武豊。調教で乗ったとき、オグリキャップの調子は決して良くなかった。武は、レースが始まる前まで、勝てると思っていなかった。しかし、レースが始まると、オグリキャップは気分良く走っていた。そして、17万人を超える観客が見守る中、先頭でゴール。劇的な復活劇に、客席からは、自然とオグリコールが巻き起こった。これまで何頭もの名馬にまたがってきた武豊。オグリキャップには、特別な魅力を感じたという。
「ただ強いとか、ただいっぱい勝ったとか、それだけじゃない。本当に人をひきつける魅力的な馬だった。引退レースの前にわざと負けて、自分でストーリーを描いていたのかなって思ってしまうぐらいの馬だった」
7年前にこの世を去ったオグリキャップ。今、一頭の娘が遺伝子を受け継いでいる。新たな伝説の誕生を楽しみにしたい。
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抜粋したらかなり長くなってしまいましたが、私もオグリキャップに習って今週の仕事に備えるために、週末はゆっくり過ごしました。今日は午前中から4人のカメラマンさんと面談を入れており、慌ただしい一日になりそうですが、私もオンとオフの切り替えを磨いて、よりよい仕事ができるようになりたいものです。